広島ジビエレザーについて

〜 人と自然に優しいジビエ革製品 〜

人としての責務

近年全国的に増加傾向にある農作物への鳥獣被害。東広島市でも深刻な問題となっています。
国内では年間100万頭以上、東広島市で1000頭以上の野生動物が捕獲されおり、想像を超える数の野生動物が農作物を荒らすという理由で駆除されています。
もともとは私たち人がもたらしたことです。鹿を捕食する狼などの動物を絶滅させ。山を伐採し植林。里山は放棄され荒れ放題となりその人が作った不自然な自然界で鹿や猪などの野生動物は増え続けてしまいました。
一度人が手を加えた自然は放っておいても元には戻りません。
人はその責任を負い責任をもって自然を維持しなくてはなりません。

現在農作物への被害は深刻です。かつての里山の景色は鉄柵や電気柵が張り巡らされた景色となりそれでも多数の被害が出ています。
増えすぎた動物たちは食料を求めその生息地を広げ今では市街地でも見るようになりました。

狩猟して生息数をコントロールする必要があるのが現状です。かわいそうといっている状況ではないのです。
とはいえ人間の都合で命をいただいているのですから、すべてを活かすことが人としての責務だと、私たちは考えます。


手作業で作られる革製品


生息数が増え続けているニホンジカ


わなを仕掛ける様子

農業への被害を削減するために東広島市内で狩猟された鹿の革を使用しています。

東広島市内でも5000頭の鹿がいるといわれています。
農作物を餌とするため栄養豊富な鹿が多くその鹿が毎年2000頭の子供を産みます。
寿命もありますが狼などに捕食されることがない鹿は1000頭捕獲しても500頭ぐらいは増え続けてしまうのです。
何もしないでいると益々被害が深刻になります。増えすぎてしまった原因は人が作ってしまいました。

最適な生息数に近づけるため狩猟しその後有効利用することが人としての責務となっています。
鹿や、猪を罠で捕獲します。センターに持ち帰り精肉。肉はジビエ肉として流通いたします。

肉として処理する過程で出る皮。
その皮を有効利用しようという思いから始まった広島ジビエレザープロジェクトです。

皮から革へ

捕獲した野生動物の一部は精肉されジビエ肉として流通しています。ただその利用される割合も全捕獲数の5%ほど。食肉以外の皮や、角などはもっと少ない使用率です。
野生の動物を捕獲するのはもちろん利用するにも非常に手間と経費と時間がかかります。厩舎で飼育されている牛や、豚などと違い一度にたくさんの狩猟はできません。野生の動物相手ですので都合よく狩猟できるわけでもありません。
また、野生動物の皮の加工には、牛革や豚革以上の手間と時間がかかります。
同じように育てられた家畜と違い、野生動物はそれぞれが育った環境が違うためです。
狩猟する東広島ジビエセンターと兵庫県にある革の加工業者がそれぞれ試行錯誤を重ね、やっと出来上がったジビエ革。
それを〈広島ジビエレザー〉と名付けました。
皮が革になった瞬間です。


鎌倉時代から革の生産が盛んな兵庫県

タンナーでは昔ながらの方法で鞣されます

表情豊かな革を作ります

野生からファッションへ

当工房ではいろいろな思いが入ったこの〈広島ジビエレザー〉を使い、スタイリッシュでシンプルな革製品を、作り上げております。
1枚1枚の革の性質を見て、触って、感じて。
どんな作品にするのがよいか、どのパーツに向いているかなど見極め、丹念に一つひとつ手作業で作り上げています。
ジビエの革は質感も表情も異なる、個性がとても強い革。通常の何倍もの手間がかかります。
大量生産はできません。


生きていた時の傷も

表情豊かな鹿革

それぞれの個体差も

すべて手作業での製品づくり

個性を見極め裁断します。
場所や、向きを間違えると製品の品質に影響が出るので製作の中でも最重要ポイントです!
手で触り感じることでその革の個性を見極め一つ一つ丁寧に裁断していきます。

裁断が終わったパーツはそれぞれ下処理をしていきます。
下処理が終わると一つ一つ丁寧に手作業にて張り合わせ縫製して組み立てていきます。
革用の特殊ミシンにて通常の裁縫で使う糸より太いしっかりした糸で縫っていきます。
柔らかい鹿革は縫い目をまっすぐにすることさえも技術が必要です。
革の状態を見ながら慎重に縫っていきます。

広島ジビエレザーのあかしを刻印!
安芸の広島の紅葉と鹿、そして笑顔のおじさんがモチーフとなっています。
みんなが笑顔で過ごせる社会になればという願いを込めてデザインいたしました。
お財布にはシリアルナンバーもつきます。2020年4月より本格的に作成を始めた001番よりついています!

自然で育った鹿は自然によってついた傷、雄、雌による違い、季節や個体差による違いと、既存の革製品とは違った鹿本来の持ち味を生かしたものとなります。

まさに『世界に一つだけの〈広島ジビエレザー〉
そんな出会いを探してみてください

たくさんの人の思いが詰まった〈広島ジビエレザー〉の革製品。
受け取った方が楽しんでいただけるよう、革工房ベルズが責任を持って製作しています。

東広島SDGs未来都市パートナー

広島ジビエレザーの革製品はシンプルでどなたでも気軽に使っていただけるデザインと、使いやすいデザインにこだわっています。
普段使いできるスタイリッシュな革製品をコンセプトに革の質感を最大限引き出せるよう製作しています。

ですが、それが大自然からの贈り物であり、明るい未来の農業のお手伝いであり、人が作った不自然な自然への責任でもあり、いろいろな思いが込められている物語のある革製品なのです。

色々な思いや物語が詰まった革製品ですが肩ひじ張らないで使ってほしい思いがあります。

広島ジビエレザーのプロジェクトは東広島SDGs未来都市パートナーとして登録しています。「SDGsへの取り組みについて」